遺品整理は、何から手をつければよいか分からないまま向き合うことになりがちです。全体の流れをあらかじめ把握しておくと、一つずつ落ち着いて進められます。この記事では、遺品整理の進め方を全体の流れに沿って整理し、自分でやる場合と業者に頼む場合の手順、つまずきやすい点までをまとめます。
始めるタイミングの考え方は遺品整理はいつから始めるで扱っています。
遺品整理の進め方(全体の流れ)
遺品整理は、次のような流れで進めると整理しやすくなります。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 1. 方針とスケジュールを決める | 賃貸か持ち家か、いつまでに終えるか、自分でやるか業者に頼むかの方針を決める |
| 2. 貴重品・重要書類を確認する | 現金・通帳・保険証券・契約書・形見の品を先に確認し、分けておく |
| 3. 残す物と処分する物を仕分ける | 残す物に印をつけ、リストにして家族や業者と共有する |
| 4. 進め方を判断する | 荷物量や時間を踏まえ、自分でやるか業者に頼むかを決める |
| 5. 見積もり・業者選び | 業者に頼む場合は複数社から書面の見積もりを取り、許可や内訳を確認する |
| 6. 作業 | 仕分け・搬出・処分を進める。残す物の扱いを当日も確認する |
| 7. 処分・手続き | 廃棄物は適切に処分し、必要な手続きを進める |
最初に方針を決めておくと、その後の判断がぶれにくくなります。とくに貴重品と重要書類は、作業を始めてから探すと紛れ込みやすいため、先に確認しておくことが大切です。
自分でやる場合と業者に頼む場合
遺品整理は、自分で進めることも、業者に頼むこともできます。どちらが向くかは、荷物量・時間・体力・心情によって変わります。
| 比べる点 | 自分でやる | 業者に頼む |
|---|---|---|
| 費用 | 抑えられるが、処分費や運搬費はかかる | 作業費がかかるが、買取で一部相殺できることもある |
| 手間・時間 | 仕分け・搬出・処分をすべて自分で行う | 短期間でまとめて進められる |
| 向くケース | 荷物が少ない、時間に余裕がある | 量が多い、遠方、特殊清掃が必要 |
荷物が少なく時間に余裕があれば、自分で進める選択もあります。一方で、量が多い、遠方で何度も通えない、孤独死などで特殊清掃が必要といった場合は、業者に頼むほうが現実的です。賃貸で残された家財の扱いに迷う場合は、所有権の問題があるため残置物とはもあわせて確認してください。
業者に頼む場合の流れ
業者に頼むと決めたら、見積もりから契約、作業、精算までを順に進めます。ここで手を抜くと、当日の追加請求などのトラブルにつながりやすいため、確認しながら進めます。
複数の業者から書面の見積もりを取り、作業範囲と処分費の内訳が記されているかを確認します。あわせて、家庭ごみの回収に必要な一般廃棄物収集運搬業許可を持っているかも確認します。環境省も、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の許可や委託が必要であり、無許可業者の利用は避けるよう呼びかけています。許可の確かめ方は許可を確かめる方法で詳しく扱っています。
見積もりの内容に納得したら契約に進みます。国民生活センターには、その場で契約を急がされた、当日に見積もりの約2倍を請求された、といった相談が寄せられています。即決を求められても一度持ち帰り、追加料金が発生する条件を事前に確認しておくと、こうしたトラブルを避けやすくなります。業者選びの確認項目は遺品整理業者の選び方に、費用の目安は遺品整理の費用相場にまとめています。おおよその費用は料金シミュレーターでも試算できます。
遺品整理・残置物の対応でお困りの方へ
進め方は、自分でやるか業者に頼むか、賃貸か持ち家かによって変わります。業者選びの基準は遺品整理業者の選び方、費用の目安は遺品整理の費用相場で整理しています。ご相談は [email protected] までご連絡ください。
出典
- 環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」(家庭の廃棄物の回収には市区町村の一般廃棄物処理業許可や委託が必要であること、無許可業者への注意喚起) https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html
- 国民生活センター「遺品整理サービスでの契約トラブル」(即決をせかす勧誘、当日の予定外請求で見積もりの約2倍となった事例などの相談類型) https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180719_1.pdf
