遺品整理・不用品回収の許可を確かめる方法|無許可業者を見分ける確認のしかた

写真は一部AI生成のイメージです

監修・編集責任

山本貴大

株式会社ローカルマーケティングパートナーズ 代表

本記事は、環境省・国民生活センター・国土交通省などの公的な一次情報にもとづいて内容を確認しています。

遺品整理や不用品回収を頼むとき、料金や口コミに目が向きがちですが、その前に確かめておきたいのが「許可」です。必要な許可を持たない業者に頼むと、回収した物を不法投棄されたり、思わぬトラブルに巻き込まれたりするおそれがあります。許可の有無は、業者の説明をうのみにせず、依頼する側が自分で確認できます。この記事では、遺品整理・不用品回収に必要な許可の種類と、無許可業者を見分けるための確認のしかたを整理します。

資格である遺品整理士と、ここで扱う許可は別の仕組みです。両者の違いは遺品整理士とはで解説しています。

遺品整理・不用品回収に必要な許可

遺品整理にともなって出る家財や生活用品は、多くが家庭から出る廃棄物、つまり一般廃棄物にあたります。これを業として回収・運搬するには、市区町村が出す一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。環境省も、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の一般廃棄物処理業許可や委託が必要であり、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可では回収できないと案内しています。

許可は、扱う物や行為によって種類が分かれます。遺品整理の場面で関わるものを整理すると、次のようになります。

許可・資格何のための許可か発行する主体遺品整理での位置づけ
一般廃棄物収集運搬業許可家庭から出るごみ(一般廃棄物)を業として回収・運搬する市区町村家財の回収・運搬に必須
古物商許可中古品の売買(買取・再販)公安委員会(警察)買取をともなう場合に必要
産業廃棄物収集運搬業許可事業活動で出る廃棄物を回収・運搬する都道府県等家庭ごみの回収には使えない

注意したいのは、産業廃棄物処理業の許可や古物商許可を掲げていても、それだけでは家庭ごみを回収できないことです。古物商許可はあくまで中古品の売買のための許可で、廃棄物の回収を認めるものではありません。「許可あり」という表示を見たときは、それが何の許可なのかまで確かめる必要があります。

「市の許可業者と提携」という説明に注意

業者の中には、自社で一般廃棄物収集運搬業許可を持たず、「市の許可業者と提携している」と説明するところがあります。一見すると問題なさそうですが、ここには落とし穴があります。

家庭ごみの処理を委託する場合、受けた業者がさらに別の業者へ回す再委託は原則として禁止されています。排出者と許可業者が直接契約するのが基本で、間に無許可の業者が入る形は、実態として無許可営業にあたる場合があります。提携という言葉で許可の不在を覆い隠しているケースもあるため、提携の説明ではなく、依頼しようとしているその業者自身が許可を持っているかどうかで判断するのが安全です。

無許可業者を見分ける確認のしかた

許可の有無は、依頼前にいくつかの方法で確かめられます。確認したい項目と見るべきポイントを整理すると、以下のようになります。

確認項目見るポイント
自治体の許可業者一覧物件のある市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可業者一覧に、その業者名があるか
許可番号一般廃棄物収集運搬業の許可番号を提示できるか。産廃許可や古物商許可の番号と取り違えていないか
提携か自社許可か「提携」ではなく、その業者自身が許可を保有しているか
買取時の古物商許可買取をうたう場合、古物商許可(公安委員会)を持っているか
書面の交付作業範囲と処分の流れ、料金の内訳を書面で示せるか

許可業者の一覧は、多くの市区町村がウェブサイトで公開しています。業者が挙げた許可番号と、自治体の一覧を照らし合わせれば、表示が実態と合っているかを確かめられます。買取をともなう場合は、古物商の許可を持つ信用できる業者に中古品としての買取りを依頼するよう、環境省も案内しています。

無料回収・巡回トラック・チラシへの注意

「無料回収」をうたって街を巡回するトラックや、ポストに入るチラシ、空き地での回収には、とくに注意が必要です。無料をうたいながら、トラックに積んだ後で高額を請求したり、回収した物を山林などに不法投棄したりする事例が、消費生活の相談窓口に寄せられています。環境省も、市区町村の許可を確認できない回収業者の利用を避けるよう呼びかけています。

料金の安さや手軽さだけで選ぶと、こうしたリスクに近づくことになります。許可の確認は、トラブルを未然に防ぐための最初の関門だと考えておくと安全です。業者選びの全体像は遺品整理業者の選び方で、費用の目安は遺品整理の費用相場で扱っています。

遺品整理・残置物の対応でお困りの方へ

遺品整理や、賃貸での残置物の撤去は、許可の有無や契約のかたちなど、依頼前に確かめておきたい点があります。業者選びの基準は遺品整理業者の選び方、費用の目安は遺品整理の費用相場で整理しています。ご相談は [email protected] までご連絡ください。


出典

よくある質問

遺品整理を頼むのに、業者はどんな許可が必要ですか。
家庭から出る不用品(一般廃棄物)を業として回収・運搬するには、市区町村が出す一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。あわせて買取を行う場合は、公安委員会の古物商許可が必要になります。産業廃棄物処理業の許可や古物商許可だけでは、家庭ごみの回収はできません。
「市の許可業者と提携しています」と説明されれば安心ですか。
そのままでは安心できません。家庭ごみの処理委託には再委託の禁止というルールがあり、提携をうたいながら実態として無許可で回収している場合があります。提携の説明ではなく、その業者自身が一般廃棄物収集運搬業許可を持っているかどうかで確認するのが安全です。
無料回収をうたうトラックやチラシの業者に頼んでも大丈夫ですか。
注意が必要です。無料をうたって回収し、後から高額を請求したり、回収物を不法投棄したりする事例が報告されています。環境省も、市区町村の許可を確認できない回収業者の利用を避けるよう呼びかけています。

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